あとものすごく違う!って感じたのは恋愛について。男女の関係については恋愛にオープンなわたしたちからしたらとってもシビアな国で、友達の話では、今はちらほら男女共学の学校も増えてはきたみたいだけど、基本的に学校は男女別だから出逢う機会もないし、そういう文化だから結婚相手は親が決めるのが今でも多くて、結婚式も男女別。(これはさすがに意味が分からない!)男女で歩いているカップルを取り締まる警察がいるって聞いたときには本気で驚きました。
結婚前に体の関係を持つなんてもちろんもってのほかで、それ以前に “付き合う” っていう文化があんまりないみたい。もちろん今はいろんな流れがあるみたいだけど、
結婚を決めます →→→ 実際に会ってみます →→→ デートをします →→→ 式を挙げます →→→ 男女の関係開始!
って流れも主流みたいで、っていうことは、 “好きになったらまず結婚を申し込む!” っていうこと。交際なんて珍しいんだって。 “イスラムの男の人はすぐ女を口説く” = チャラい人ばっか みたいな声もちらほら聴くけど今までの話を含めて考えると、チャラいんじゃなくて彼らの流れに従っているだけだから逆にそれが正統派。
結婚を約束せずに口説いて、 「付き合ってよ。」 なんて、そっちの方がチャラい。だからモスリンの男の人に言い寄られることがもしあったとしたら、始めに結婚をほのめかされなかったら遊びだと思った方がいいかもしれません。逆に結婚を約束して告白されたとしたら相手は本気の本気なので、こっちにその気がないのだとしたら、ちゃんとお断りしないとかえって相手に悪いことをしてしまうことになる。
前に書いたサウジの彼はわたしに本気になってくれてたし、もちろんわたしも本当に彼が大好きだったし、だけどやっぱり宗教の違いとか、関係を持つには高すぎる壁があったので彼もそれをわかってくれながらも、熱いメッセージをくれていました。
彼らの熱さは本当にすごいです。ひとつ前のアメリカ人についての記事にも書きましたが、サウジの人たちも全員に共通はしないだろうけど、会っていない時間とか距離とかは関係なくて、 “出逢った事実” “一緒に過ごした事実” を大切にしているんだなって感じます。サウジの彼とはロンドンで出逢ってお互いの国に戻ってから一度も会えてないのに、いつでも情熱的なメッセージを送ってくれます。
その時の会話をちょっと紹介してみます。わたしが大切な人を亡くした時にそのことをちらっと話したらその慰めと共に来たメッセージです。
サウジの彼 「I will never leave you Coco. Our country is so far but our heart is very close.」“僕は絶対に君から離れたりしないよ。そうだよね、僕たちの国は遠いけど心は近くにいるからね。”
わたし 「How can I say thank you, I can’t sent you my feeling just “Thank you ” it’s not enough for me. So I send you hundreds of thank you for you.」“(慰めに対して)どうやったら感謝を伝えられるかな。ただ “ありがとう” って言うだけじゃ足りない。だから100個の “Thank you” を贈るね。”
サウジの彼 「That’s very nice to hear from you Coco♡ I want to prove my love to you but I don’t know how can I prove because I love you so much also maybe you don’t know about that. I just want to show you my feelings about you and I want to say thank you so much to you.」“それを聞けてとっても嬉しいよ。君のことをどれだけ愛してる(大切か)か伝えたいのに、どうすれば証明できるか分からないんだ。君のことをこころから愛しているんだけど、きっと君には伝わっていないと思う。僕の君に対する気持ちと心からの感謝を見せたいんだ。”
サウジの彼 「Coco I don’t know how to explain my feelings about you in my heart, but I am sure that you are the best girl ever and my best friend ever I met. Always I said to Abdullah that I love Coco, she is cute and she also has true feelings about anyone else and Abdullah agree with me. Be sure I will do anything to meet you again and again. If you choose anyone to be your boyfriend or husband, believe me he will be the most lucky person in the world. I always pray to my God to see you soon.」“僕の心の中にある君への気持ちをどうやって説明すればいいか分からない。だけど、君は今まで僕がであった中で一番の女の子で、一番の親友であることは確かなんだ。僕はいつもアブドゥール(彼のいとこ)に「Cocoのことを愛してるんだ。彼女は素敵で、他の誰も持ってない本当の感情を持ってるんだ。」って話すんだ。そして、彼は僕の意見に賛同してくれるんだ。君にもう一度会うためなら、僕はどんなことでもするよ。もし君が、誰かひとりボーイフレンドや結婚する相手を選んだとしたら、僕を信じてね、その彼はこの世界中で一番の幸せ者だよ。僕はいつも神様に「早く君に会えますように」って祈っているよ。”
サウジの彼はわたしのことをよく理解してくれているので、いまは恋愛としての感情というより、大切な友達や家族に対する愛情の方を言葉の端々から感じます。
別の時に知り合ったモロッコ人の男の子の一人がわたしに好意を持ってくれ、帰国してからスカイプで話した会話も載せてみます。このモロッコ人の男の子はサウジの彼とはちょっと違ってがっつり恋愛目線だったので、少しずつ遠のいちゃいましたが。。
モロッコボーイ 「I am really afraid. To fall in love with you. ’cause you are amazing.」“とても怖いんだ。君に恋してしまうことが。だって素晴らしい人だから。”
わたし 「I don’t think so.」“そうは思わないけどな。”
モロッコボーイ 「I’m serious. I swear you are such a different person from others. Because I feel it. You are walking miracle and special. Believe me.」“僕は真剣だよ。誓うよ、君は他の人と違う。だってそう感じるんだ。君は歩く奇跡だし、特別なんだ。信じて。”
わたし 「Thank you. But you know we live such a far away.」“ありがとう。でも、わたしたちこんなに遠くに住んでいるでしょ。”
モロッコボーイ 「It doesn’t matter. Are you feeling free with me? Just keep smiling and be happy.」“そんなの関係ないよ。君は僕に対して自由を感じてる?ただ笑って、幸せになろうよ。”
わたし 「What do you mean?」“どういう意味?”
モロッコボーイ 「Can I say something? Will you be my life? I want you to be someone special in this world and just only you forever.」“ちょっとだけ言ってもいい?僕の人生になってくれませんか?僕の特別な存在になってほしいんだ。この世界中でただ一人の、そして永遠の。”
わたし 「You don’t know much about me.」“あなたはわたしのことそんなに知らないでしょ。”
モロッコボーイ 「Listen to me. Do you believe LOVE? I like you so much and I felt in love with you from the very beginning. I’m so sorry if that disturbing you.」“聞いて。君は愛を信じる?僕は君のことが本当に好きなんだ。出逢った最初から君に恋してたんだ。もしこれが君を困らせていたらごめんね。”
わたし 「I do believe LOVE. But It’s really different I think.」“愛は信じてるけど、これはそれとはわけが違うと思うんだけど。”
モロッコボーイ 「I’m sure this is LOVE. So.. again.. Will you be my special? I swear I’ll never leave you alone and be with you anywhere you want. And living under one roof.」“これこそが愛だよ。だから、もう一度言うね。僕の特別になってくれますか?絶対に君を一人にはしないし、君の行きたい場所ならどこへでも連れて行く。そして、一つの屋根の下に住むんだ。”
わたし 「I am really sorry I think it’s not kind of reality. I don’t go to Morocco, also I have all in Japan that I thought “special things for me” right now. And most of all, I’m not fall in love with you. But thank you. I’m sure you will able to find great girl more than me in Morocco.」“本当に申し訳ないけど、リアリティーがなさすぎると思う。わたしはモロッコには行かないし、わたしが大切だと思う全ては今は日本にある。そして何より、わたしはあなたに恋していない。だけど、ありがとう。あなたはモロッコで、わたしよりも素敵な人をきっと見つけることが出来ると思うよ。”
モロッコボーイ 「I see… I wish I could rule the earth and make your dreams come true. If I could, you’ll fall in love with me.」“わかった…僕が地球を操れて君の願いをすべてかなえられればいいのに。もし僕がそう出来たら君は僕に恋するのにな”
これはわたしが素晴らしい人間と思われていたとか、どれだけ愛されていたとか全くそういうことではなくて、彼らの人間性というか、こういう風に大切だと思った人のことを真っ直ぐに愛してそれを気持ちのままに伝えることが出来るってこと。こんな風に好きな人から愛されるって幸せですよね。
話は変わりますが、モスリンの女性がいつもスカーフで髪を隠しているのは、髪はセクシーなもので、男性を誘惑してしまうからっていうのが理由から。自分の髪を見せていいのは血のつながった男性か家族、親戚のみ。女性同士だったら全然OKみたいで、わたしもモスリンガールの家に行って初めてスカーフの下の姿を見せてもらった時の感動は一生忘れないくらいの感動でした。美しかった。。
でも、普段の姿よりスカーフを巻いている姿の方がわたしには何倍も色っぽくてセクシーに見えました。“スカーフ外したらどんななんだろう…♡♡♡”って妄想しちゃうからだな、きっと。
モスリンは家族に対しても友達にしても、 《愛する人をこころから大切にする》 っていうのがサウジだけじゃなくていろんなイスラムの国の人と接する度に常に感じることです。恋愛に限らず、 “人を信じて人を愛する” ことは、彼らにとっての 生きること であるように私には感じられました。
恋愛編はここまで!